立教大学人工知能研究所では、1年次から研究室の履修選択が可能となっています。これは他の大学院がどういう風になっているかわかりませんが、早い段階から研究活動に触れることができるというメリットがあります。1年次の研究室選択は任意ですが、2年次からは必修となり、本格的な研究活動に取り組むことになります。
研究室選びのプロセス
昨年行われたオリエンテーションでは、各研究室の教授が研究内容や指導方針について説明を行いました。この説明を通じて、学生は自分の興味・関心に合う研究室を見極めることになります。教授によるプレゼンの後、学生は1月中旬までに希望する研究室を提出し、1月末には研究室の配属結果がメールで通知されるという流れになっています。
しかし、実際の選考基準については明確に公表されておらず、「どのようなプロセスで研究室が決定されるのか?」という点は謎のままでした。成績や志望動機、過去の実績などが考慮されるのかもしれませんが、公式な基準は不明です。そのため、どの研究室に入れるのか最後まで分からないという緊張感がありました。
志望した研究室
筆者が希望した研究室は以下の2つでした。
研究室A
- 幅広い分野を学べる
- エンジニアの基礎が身につく
- データ計算に特化しすぎず、全体的なバランスを重視
この研究室を第一希望にした理由は、現在ある程度の計算系のプログラミングスキルは持っているものの、それを支える基盤技術の知識が不足していると感じたためです。例えば、ソフトウェア開発のベストプラクティスや、システム設計の考え方など、より広い視野でエンジニアリングを学びたいと考えていました。
研究室B
- 自然言語処理(NLP)に特化
- 言語モデルをfine-tuningして研究する
第二希望とした理由は、現在の興味関心の一つである自然言語処理を本格的に研究できる環境だったからです。ただし、筆者はすでに実務である程度言語モデルを扱っているため、基盤技術を学べるAの方が優先順位は高いと考えました。
結果発表と感想
最終的に、筆者が配属されたのは 研究室B でした!
第一希望の研究室Aではなく、第二希望のBになった理由は明確には分かりませんが、おそらく「すでに自然言語処理に関する実務経験があること」が影響したのではないかと推測しています。研究室側も、ある程度のスキルを持つ学生には、それを生かせる環境を提供した方が良いと判断したのかもしれません。
研究室での今後の展望
4月1日には研究室のガイダンスが予定されており、そこで具体的な研究テーマや今後の活動方針が説明されるようです。筆者としては、せっかく自然言語処理の研究室に入ることができたので、「金融×自然言語処理」というテーマで研究を進めていきたいと考えています。金融業界では、ニュースやSNSの情報を活用した市場予測や、文書要約、自動レポート生成などのNLP技術が活用されています。これらの分野で実際に使える技術を研究し、将来的には実務にも応用できる知識を身につけたいと思っています。
大学院の研究室での活動は、これまでの学部の授業とは異なり、より主体的に取り組むことが求められるはずです。これから始まる新しい挑戦にワクワクしながら、研究に励んでいきたいと思います。
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