統計検定準1級を受験した時の話
統計検定準1級は、2級の知識を基礎に、より高度な統計学の理論と応用力を問われる試験です。本記事では、筆者がこの資格取得に挑戦した実体験を共有しながら、試験の概要や勉強法について紹介します。
統計検定準1級の概要
学習範囲:
- 2級の内容に加え、以下の高度なトピックをカバーします:
- 確率過程
- 多変量解析(主成分分析、因子分析など)
- モデル選択(AIC、BIC)
- ベイズ統計
必要な数学:
- 大学数学の基礎(微積分、線形代数、確率統計)
- 高度な理解が必要な分野(特に積分を用いた確率分布の導出や多変量解析の理論)
難易度:
- 2級が大学初年レベルとすれば、準1級は大学上級または統計専攻学生向けといえます。
- 出題範囲が広いため、体系的な学習と応用力が求められます。
2級と比較すると、準1級は実務で活用できる高度な手法を学べる点が特徴です。一方、合格には高い数学力と問題への慣れが必要です。
実体験
期間: 2023年1月—2024年4月(約3か月間) 2級合格後から継続して勉強しました。
2級合格を目指していた当初は準1級を受験するつもりはありませんでした。しかし、統計学の学習が面白く感じられるようになり、さらに挑戦したい気持ちが芽生えました。
使った教材:
- とけたろう統計検定準1級講座(1—2万円程度)
- 内容が体系的で分かりやすく、学習のペースメーカーになりました。
- この講座がなければ途中で挫折していたと思います。
- 日本統計学会公式認定 統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック
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- 上記講座でカバーできない分野の補完に使用。
- とけたろう講座の学習後に取り組むのがおすすめです。
- 最初からこの本だけで学習するのは難易度が高いと感じました。
- 過去問の内容が演習にあります。
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- 過去問(直近のものを1冊購入)
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- 出題傾向を掴むために不可欠でした。
- 純粋な準1級の過去問はたぶんこの1冊のみだった気がします。
他は1級と併せた書籍があるだけかと
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- 数学
- 大学の数学範囲については2級同様YouTubeを活用。
- 線形代数: ヨビノリ、山口大堀田先生(微分積分や微分方程式もわかりやすいです)
- 確率論: 筑波大学2020年安野先生(2014年版は授業内容、先生も違います)
- 大学の数学範囲については2級同様YouTubeを活用。
結果:
- 1回目: 59点(不合格)
- 合格ラインの60点に1点届かず悔しい結果に。
- 帰宅後すぐに翌週の試験を予約し、重点的な復習を開始。
- 2回目: 53点(不合格)
- 点数が下がってしまったものの、解けなかった問題を再度洗い出して重点的に対策。
- 3回目: 77点(合格)
- 勘が冴えた部分もあったものの、1—2回目の復習が実を結んだと感じています。
- 後日、優秀賞の賞状が届きました。
受験してよかったこと
統計学の奥深さをさらに実感
統計検定2級では基本的な統計手法が中心でしたが、準1級では多変量解析やベイズ統計といった応用的な手法を学べました。
これらの知識は、実務でも活用する分野で具体的には筆者は主成分分析を実装する際にここで得た知識を活用できました。
まとめ
統計検定準1級は、統計学に深く関わりたい方にとって非常に価値のある資格です。筆者は教材選びや復習を重視し、3回目の挑戦で合格を果たしました。2級合格後に挑戦を検討している方は、ぜひ今回の内容を参考に計画を立ててみてください。
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